落ち葉の季節である。
枝にしがみつくような色替えの葉、
地に落ち、落ち葉となった枯葉、
それらを多く目にする季節だ。
そんな枯葉、落ち葉への新たな見方を得た。
庭師の友人がその著で
「徒然草(つれづれぐさ)(兼好法師 著)」中のこんな一文を紹介してくれた。
『木(こ)の葉の落つるも、先(ま)づ落ちて芽(め)ぐむにはあらず、
下より萌(きざ)しはつるに堪(た)へずして落つるなり。』
(木の葉の落ちるのは、葉が落ちて新芽が出るのではなく、
新芽の力に押し出されて、古い葉は落ちるのだ。)
落葉(らくよう)の新鮮な見方にその感動と併せて諸事に思いめぐらす。
新芽の出る準備の醸成を見守ったのち、
自ら落ちる葉かと思ったりもすると、
生命らしいその営みを思ったりする。