2025年11月号 | 創明館便り

「勉強もできて、運動もできて」という言葉の存在によって、
子供心に「運動と勉強は別物」という印象を受けていたように思う。
でも、そこには正の相関関係があることが
複数の研究によって示されている、ということを知った。
　体力に自信のある子供たちは学習意欲が高く、
学力も高い傾向があるという調査結果がある。
あわせて、体力のもととなる、「運動習慣と学力」についても
相関関係が見られるとのことである。
運動がもたらす脳の活性化の効用である。
　確かに今まで見てきた大変多くの塾生の中で、
印象に残る学力優秀な生徒たちと
「運動・スポーツ経験」との記憶は重なる。
体力以外にスポーツを通して得られるものとして、
いろいろな「心」の成長を言われることは多いが、
「学力」もスポーツを通して２次的に得られる力と認識して良いように思う。
　私自身、趣味としている山登りの翌日、
実感するのは「脳のデトックス」。
沈滞物に遮られ、信号伝わらず、そして生まれるもやもや感。
登山当日そして翌日、これらがまさに一掃された感を感じる。
これがスポーツの一番の効用に思う。
疲労と筋肉痛があっても、
その筋肉痛を快感と感じられる心の爽快感である。
30年ほど前の印象に残る生徒がいます。
学力大変優秀でした。
部活引退後、日課のようにサッカーボール片手に夏の雲公園に来ていました。
受験直前期でさえもボールを操っていました。
親御さんは心配されました。
でも一心不乱にボールに集中するその姿に私は納得しました。
サッカーボールは、進学先、職業、いずれの夢も実現させた、
とても大切なものだったのだと思います。
「スポーツの日」がある秋。体を動かしやすい秋。
そんな秋の真っただ中、意識的に体を動かしてみてはどうでしょう。
特に、運動部を引退した受験生は、
体を動かし、疲労感のない快感で体を喜ばせてみましょう。
勉強は効率が大切です。
学習時間より、より効率的な学習をすることを考えてみましょう。