小学低学年の頃の学校生活は、周りの雰囲気に圧倒され、
自信が持てなかった自分らしく、つらかった思い出が多い。
中でも極めつけは、小学2年生の時、授業中にお漏らしをしたことだ。
熱心に話をする先生に対して、手を挙げまたは声を上げ
「トイレに行きたい」という意思表示をすることができなかった。
ことのその瞬間、周りの子が声を上げ、
先生には「どうして言わなかったんだ」と言われ、
教室を飛び出した。
モップで床を拭く先生、同級生の姿が今でも脳裏に残っているが、
その後どうなったのか記憶にない。
翌日の登校の気の重かったことは覚えている。
算数の九九の勉強をしているとき、
全員に順番に九九を唱えさせられたのだが、
いつもドキドキ、なかなか覚えられない自分に焦っていた。
「どうして、みんなはすらすら言えるんだろう」。
体育でチーム戦となると、チームに貢献できない自分は、
チームのメンバーの醸し出すその空気が嫌だった。
背が一番小さく、運動会の演技の行進で先頭を歩くのだが、
コースを覚えきれない自分に、ハンドスピーカーで、
名前を呼ぶ先生の声におびえた。
思い出すと嫌な思い出ばかりが浮かぶ、低学年の頃の学校生活だった。
5年生の時に転居とともに転校し、新たな学校での生活を始めた。
転入直後同級生から思わぬ挨拶(仕打ち)を受けて驚いたが、
いつしか自分を肯定できるようになっていた。
劣等意識はいつのまにか消えていた。
ちょっとした、自己肯定感の持てる瞬間の積み重ねがあったのだろうと思う。
大人にとってはほんの小さなささいなことであっても、
子供の受け止め方は大変大きい。
自己肯定にしろ、自己否定にしろ、
周りの接し方の影響を子供は大きく受けて育つ。
自己肯定感、一番大切なことに思う。