「互いをリスペクトし合う」
こんな光景も注目された今回のオリンピックだった。
メダリストたちが互いに称え合う姿が画面によく映し出された大会だった。
互いがそれまでの努力を認め合い、
互いの技の高さを十分に知る選手にとっての勝敗、メダルの色の受け止め方は、
外からの観戦者の推測を超えることなのだろう。
残念に思う悔しさより、相手をたたえる気持ちがまさる、
この思いは選手以外には想像しづらいことかと思う。
意外だけれど、いい光景だった。
ところで、スポーツの世界の「勝ち敗け」は受け止められるが、
「勝ち負け」に結びつけることに違和感を感じるものも多い。
その一つが、「受験と勝ち負け」だ。
「勝者と敗者」そんな言葉が、受験の世界に持ち込まれたりする。
今では、さすがになくなったかと思うが、
「必勝」の鉢巻きを頭に巻いて、こぶしを突き上げる子供たちの姿に、
それを企てる大人の稚拙さに驚いたことがある。
「合格すれば勝者」「不合格なら敗者」という、
勝ち負けをあおる単純な設定に驚いたものだった。
合格はあくまで合格という事実だけ、
不合格はあくまでも不合格という事実だけであって、
勝敗とは全く無縁なものである。
人生が勝敗でとらえられないように、受験も勝敗でとらえられない、
とらえるべきでない出来事の一つかと思う。
あまりに単純な二者択一的な発想は、
「幸せの本質」を考えるときに邪魔をする発想だ。
「夢」「やりたいこと」その実現のために必要なこと、
それにこだわっていきたい。
「勝ちでもない、負けでもない」自分の思う大切なことに、
人生の価値を見出し、自分らしさで生きていく。
それが何より幸せな生き方である。
今年も新たな門出の季節を迎えた。
楽しみな新生活が始まろうとしている。
2026年3月号 | 創明館便り
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