「新年」が始まった。
元日、恒例の秩父の神社への初詣を終え、向かった先は札所(お寺)。
神社の賑わいに比べ、巡った5つの札所すべてがとてもひっそりとしていた。
巡礼道を歩いていても巡礼者に出会うこともなく、
静かに昨年一年を振り返り今年一年への思いを念じるにはとてもありがたい場を得られた。
「元日に巡礼をする」その行為に自分なりの価値も置き、
「平成29年1月1日」と記した納札も、
記された納経帳も印象深く記憶に残っていくことのように思う。
中学高校時代、郷里で過ごした年越しは自転車、バイクで海に向かうのが恒例だった。
「紅白歌合戦」を見て、
「行く年来る年」の除夜の鐘を聞く頃には、
凍てつく寒さの中、海岸への道をとばした。
堤防の上に立って、波の音を聞きながら、暗闇の中、新年の抱負を唱える。
神社もお寺も人が多く集まるところは気が進まなかった。
大勢の中で、人目のある中で自分の思いを念じるのは苦手だった。
自分が自分の思いで初詣したのは「深夜の海岸」であった。
「自然の万物を神として崇める」そんな日本人らしいといえばそれも言えるし、
何より、波の音を聞いていることが好きだった。
暗闇とはいえ、肌で感じるその大海原は自分の思いを受け止めてくれる大切な存在だった。
長くはいられない寒さの中で唱えることにも自分なりの価値を置いていたのかも知れない、
などとも思う。
一昨年はじめた中3生対象イベント「Walking Paradise」、
昨年は実施せず、今年は復活、1月15日、2度目の開催となる。
塾前から大学巡りをしつつ、「湯島天神」までの徒歩参拝。
17キロほどしかないとはいえ、生涯初めての長距離歩行という生徒が殆どの中で、
「経験による学び」と「困難の後の祈願のご利益」そんな実行意義を抱いての開催である。