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2017年5月号 | 創明館便り

「アクテイブ ラーニング(Active Learning)」という語を耳にしたことがあるだろう。
5年前、中教審(文部科学省中央教育審議会)の答申の中、
「大学教育の質的転換に向けて」と題し、学生の「受動的な受講」から、
「能動的な『学修』(アクティブ・ラーニング)への転換の必要性」を唱えたのがこの語の緒となっている。
その後、「学習指導要領(文科省による小中高での学習内容を定めたもの)」の中にも、
このことばが登場し、小学中学高校でのその授業に変化が見られたりしている。
「思考力、判断力、表現力」を培うために、
討論や発表を積極的に授業に組み込んだりするようになってきている。

 さて、この「アクティブ・ラーニング」、従来の「知識を蓄える」という「学び」の上に、
その「学びを活用していく力」を育てることを狙いとしている。
これは、「知識を蓄えること」のみに留まる教育は現実の社会にそぐわない、との判断のもとである。
IT社会の中での人口知能AIの台頭が人間の生活を大きく変えていくことが間違いなく起こる近い将来に向け、
人間が生きていく術を身につけることのそのニーズに応えるべくの改革である。

 そんな教育施策の変化の中で直面しているのは「2021年度大学入試」の大幅な転換である。
「知識偏重教育」を助長してきた「大学入試センター試験」は廃止され、
「思考力、判断力、表現力」を問う新テストの導入である。
と同時に、各大学が実施する個別試験も「主体性・多様性・協働性」を評価できるものに転換されていく。
まさに、日本の教育の大改革が迫っている。

 「知識」や「処理スピード」を問うことに偏重している「センター試験」の弊害を感じてきた私にとっては、
大変うれしい、そして興味深い改革である。

創明館便り
この記事を書いた人
創明館 吉田

塾代表 吉田聡彦 : 練馬区高松(光が丘・夏の雲公園前)にある小学生・中学生・高校生向けのグループ/個人の学習塾を運営しています。
塾運営での想い、感じたこと、発信したいことなどを更新しています。

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