「学舎直夢」開設のきっかけは、1996年のこと、
息子と同じ保育園に通っていた友達のお父さんからの相談電話でした。
不登校状態の息子さんを抱え、
「子供が、『なおきのお父さんのところなら行く』といっている」
という言葉をいただきました。
保育園当時の様子が目に浮かびました。
どんな少年になっているのだろう、という思いの中、
塾の運営しかしておらず、
「学年相応の学力をつけること」に縛られていた自分は、
「十分な指導体制が取れない」という判断をしました。
創明館を開設して10年目のことで、経験不足の時だったとはいえ、
今でも思い出すたびに悔やまれる判断をしてしまいました。
5年後2001年「学舎直夢」を開設しました。
開設時の創明館便りには、
「5年前の反省を含め、いま現在の創明館の人的財産・物的財産でできることをできる範囲で行おう、
行っていく中で、生徒とともに学び“直夢”を高めていこうと思っています」と記しました。
小さな個人塾が開設した「フリースクール」が、
やれることを、やれる範囲で行うことを決めたときでした。
あれからおよそ四半世紀、直夢は10年間の休校期間がありましたが、
2021年再開校にあたっては、その目的の中心に「教科学習支援」をおきました。
いろいろな学びの形態が生まれた現代で、
対面での教科学習の場の提供の意義を考えました。
『学ぶ喜びを体験させることができれば、
子供はいつか、自分の関心のあることに対して勤勉になるであろう。
反対に、学ぶ喜びが実感できないと劣等感につながる。』と、
先人の先生の教えも、便りに記していました。
2025年6月号 | 創明館便り
