「どんな塾が理想ですか?」
そんなことを問われたときの私の答えは、
「子供たちが勉強を好きになってもらえる塾」
そして「大人になった子供たちに認めてもらえる塾」といえよう。
この2つは私が創明館を運営していく中で意識し追い求めていることであり、究極の塾理念といえるものである。
塾を始めたおよそ30年前、
「ただ勉強を教えるだけの塾なんていくらでもある、そんなけちな塾にはならない」と、
ある塾長先生は言われていた。
私の中でずっと居座り続けるこの言葉。
塾に好感を持っていなかった自分が塾を始めたわけだから当然かも知れない、といえばそうだと思うのだけど、
「では、自分に何ができるのか?」それを問いながら続けてきての30年間。
確信する今の思い、それは「勉強が好きになる塾を作りたい」ということ。
私はやっぱり数学が好きである。
やっぱりという表現がおかしいと思われるのかと思いもするが、
「解けたときの感動」「本質を理解したときの感動」それらを感じるたびに
「感動を与えてくれる教科」という特殊性を数学に私は感じる。
納得する喜びを知って、「勉強はやっぱりおもしろい」と感じるのである。
先日、生徒として6年そして講師として6年、計12年間創明館に足を運び続けてくれた卒業生のその最後の勤務日、
生徒、いやスタッフのお母さんからお手紙をいただいた。
書いていただいた『勉強を好きにさせてくれた』との言葉をうれしく受け止め、
そして「やりたいことをやれているんだ」と自分を励まし、
これからも「自分のやりたいことをする」ことへのエネルギーをいただいた。
『わたし、ガリ勉になるんだ』とある生徒がいった。ガリ勉が大好きな私は「ガリ勉大好き」と答えた。
「ガリ勉」という言葉のイメージにとらわれ、惑わされ「ガリ勉」を認めることのできなかった自分の思春期時代。
今にして思う、「ガリ勉」ができる人は、「自分」というものをしっかりと持ち、
自分の足で自分の人生をしっかりと歩いている人だということを。
「勉強を好きになって欲しい」創明館の理念は、変わらない。