5年前のこと、創明館史上、最高齢の塾生が生まれた。
かつて小中高と在籍してくれた卒塾生で、
30代半ばの幼い2児の子を持つお母さん塾生だ。
彼女の思い「助産師になる」、
その進学の応援をさせてもらえることとなった。
大学卒業後、就職して、結婚、出産を経て、
かつてからの思いが募った。
自らの2児の出産で経験した、同じ助産師の方との出会いと交流が、
彼女自身の夢への思いを再燃させた。
「あの方のような助産師になりたい」
3月末日、彼女が、国家試験の合格と助産師として
働き始めることの報告と抱負を話してくれた。
学校を受験することは周りに内緒にして、
未明に起き、勉強。
家事育児を普通にこなし、学校合格で周りを驚かした。
受験を知らせることでの周りの気遣い、配慮を避けたい、
そんな思いも抱いての受験勉強だった。
そんな彼女の
「学生時代では、できなかった」
「子供がいたからこそできた」
という言葉が印象的だった。
学生時代は勉強することが当たり前、
夢の有無にかかわりなく
「勉強は手段であり、努力義務であり、
自らに与えられた課題だ」
と考えるのが自然だ。
一方、学生時代を過ぎ、社会人として生きている中で、
夢への挑戦のための勉強、
そこには大きな思いが更にあった。
「まわりへの感謝の思いで勉強していた」と、
菜っちゃんは言った。
2025年4月号 | 創明館便り
