2019年1月号 | 創明館便り

俳人高浜虚子の句
「去年(こぞ)今年(ことし) 貫く棒の 如きもの」。
この句の「貫く棒」に「竹の棒」をイメージしてみた。
子供の頃、洗濯物は竹の棒つまり「竹竿」に干したし、
「屋根より高い『鯉のぼり』」だって竹竿にくくりつけて泳がせた。
長くて強くて軽い「棒」といえば
「竹」しかなかったのだ。
 竹の棒としての強さの理由の一つが
その「節」にあるのは間違いないだろう。
地下茎で繁殖成長する竹にとって、
地上の姿を維持するための強靭さを得るために
その節を持ち合わせているのだろう。
そんな「節」を虚子の句中の
「去年(こぞ)今年(ことし)貫く棒」に当てはめると、
「節」は「新年正月」に当てはめられそうである。
「節目」を迎えて新たな「区切り」を迎えて、
「心新たに始める」そんな新年が始まった。
「心機一転」「心新たに始める」
そんなチャンスを与えてくれる節のありがたさ。
竹にとっての節と同じように、
人の命もその節ゆえに、
強くしていけているのだろうと思っている。

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この記事を書いた人
創明館 吉田

塾代表 吉田聡彦 : 練馬区高松(光が丘・夏の雲公園前)にある小学生・中学生・高校生向けのグループ/個人の学習塾を運営しています。
塾運営での想い、感じたこと、発信したいことなどを更新しています。

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