『おしなべて ものを思わぬ人にさえ 心をつくる 秋の初風』(西行)
友人が紹介、送信してくれた歌である。
庭師として仙台の地で活躍する大学時代からの友人である。
樹木、草花を相手とする仕事柄、
季節の移り変わりに敏感な彼からの
まさに私への初風であった。
「〇〇の秋」と形容されるように
「秋」という季節は心も体も活動させやすい季節である。
体を動かしたくなるし、
知的な刺激も欲しくなる、
そんな季節である。
人としてのもって生まれた本能を
呼び起こしてくれる季節なのであろう。
未知の何か「新しいことに挑戦する」
そんな思いはなく、
やり残していることをやり直したい、
やり遂げたい、
そんな思いがしみ出てくる。
“禍”という文字が注目されている年だが、
今は実りの秋、“果”の秋である。
「コロナ“果”」という言葉を思い浮かべてみた。