自身、夏休みの思い出。
中学、夏休み前の最後の授業は
「夏休み中の生活についての注意事項説明」であった。
この説明の授業が何ともうれしかった。
もちろん、説明がうれしいのではない。
丁寧に注意事項を話す先生の思いとは裏腹に
明日からいつもの学校生活から解放されることに
わくわくしていたのだった。
中学時代夏休みの思い出は「冒険」のそれである。
中学生になって、大人から少し距離を取るようになり
友達同士でいろいろ計画した。
2年生の時は
友達三人と故郷の愛知県知多半島一周をサイクリングした。
地図を見て、その行程を考え、計画を練った。
その行程を自分たちだけで考えるのが楽しかった。
最後は自転車をこぐこともできず、黙々と押し歩きしながら
「思ってたよりうんと遠かった」
「とんでもなく疲れた」
そんなことを思っていた。
3年生の時は
友達3人と三河湾に浮かぶ島に一泊キャンプに行った。
こちらは交通経路、費用等についても考える必要があった。
大人のようになりたい、そんな思いがあったのだろう。
初めての「まき割り、飯ごう炊さん」は
指は切るし、やけどもするし、大変だった。
「早く帰りたい」そんな思いも抱いた初キャンプだった。
トラブルもあったが、全ての計画実行を友人仲間でできたことを自慢に思い
夏休み明けの作文に書きクラスで発表した。
授業後、職員室に呼び出された。
『生徒だけで泊りがけで出かけることは禁止している』
『夏休みのしおりに書いてあるし説明した』
びっくり仰天。「えっつ、そうだったの?」。
夏休み前最後の授業が頭に入っていなかったことをも思い出すが
とても貴重な体験をした。