2012年6月号 | 創明館便り

明治大正期の実業家で、「日本資本主義の父」とも称される、渋沢栄一の言葉を紹介します。

『夢なき者は  理想なし
理想なき者は 信念なし
信念なき者は 計画なし
計画なき者は 実行なし
実行なき者は 成果なし
成果なき者は 幸福なし
ゆえに幸福を求むる者は夢なかるべからず』

そもそも「幸福」とは何なのか?という問いかけ、
人それぞれの多様性を考えると、考えさせられる言葉ではあります。
とはいえ「幸福」についての一つの提言であるのは事実でしょう。

阪急グループの創始者である小林一三は宝塚歌劇団を創設しました。
宝塚歌劇団には「ブスの25か条」という張り紙が稽古場に貼られているようです。
誰がいつ貼ったのかわからないという伝説の条文とのことです。
その第7条に「希望や信念がない」という文言があるようです。

歌劇団の劇団員に「希望や信念がない」などとは思われにくいのですが、
稽古場に貼られていることの意味がやはりあるのでしょう。
日々稽古を重ねていくうちには希望も信念も失うときが来るということなのでしょう。
「東の東大、西の宝塚」とも言われる難関の宝塚音楽学校に入学。
卒業して宝塚歌劇団の団員になれたとしても「希望や信念」を失ってはブスになってしまいますよ、
という刺激的な言葉を通して、「希望や信念」の大切さを諭しています。

どちらの言葉も「理想」「希望」「信念」といったものの大切さを説いています。
理想や希望があって計画が生まれ、計画の下で実行がともない、
実行による成果が生まれるという事実の意義を説いています。

ここでまずは「自分の理想は?」「希望は?」というものを考えて見ましょう。
遠い将来のこと、20年後のこと、10年後のこと、5年後のこと、3年後のことと考えていき、
では今この1年の希望はと考えてみましょう。
この1年の希望が生まれれば、そこに向かっての計画ができ、実行の課題がわかってきます。
希望は自分自身で思い描くことからしか生まれ得ません。
人に代わりに考えてもらうことのできないもので、自分に与えられた特権だということです。

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この記事を書いた人
創明館 吉田

塾代表 吉田聡彦 : 練馬区高松(光が丘・夏の雲公園前)にある小学生・中学生・高校生向けのグループ/個人の学習塾を運営しています。
塾運営での想い、感じたこと、発信したいことなどを更新しています。

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