元日の早朝、つまりは元旦、4年ぶりに初日の出を見に行った。
私が行くところは決まって、千葉県の九十九里浜である。
今年は雲ひとつなく、見事な赤球の太陽を拝むことができた。
黄色くまぶしい光を放つ太陽に比して、その直前の真っ赤な太陽はある種不気味な異様な存在に映る。
その時間はわずかでありまた、水平線近くに雲が出ていると拝めないその姿を今年はじっくりと見ることができて感動した。
いつかの統計では日の出を見たことのない子供が想像以上に多くて驚いたものだが、
太陽の昇る姿は人々を感じさせ心を動かせるものであることに間違いはない。
是非とも見て欲しいと思う。
そんな初日の出を見ながら、目前の大洋を眺める。
「海」。思えば若き日の自分の人生を決定付けたのは「海」であったと振り返る。
中学の頃から海を見ることが好きだった。
波の音を聞きながら波を眺めているのが好きだった。
高校に入りバイクを乗り回すようになったら俄然、海に行くことが多くなった。
大晦日の夜、「紅白歌合戦」「行く年来る年」を家族で見て、新年が明けると私はバイクにまたがった。
凍てつくような寒さの中バイクを飛ばし、海に向かった。
防波堤に座って、波の音を聞きつつ、新年の抱負を唱えていた。
今にして思うと私の当時の初詣は海で行われていたのだ。
そしてその海好きが、船乗りへの憧れになり、故郷を離れ上京。
そして現在に至るまで東京での生活を送っている自身を振り返ると、「海」が自分の人生に与えた指針はその影響がとても大きかった。
本日初詣した秩父長瀞の宝登山神社の宮司さんの言葉を紹介します。
『新年を迎えるということはひとつの心のリセットです。
新年を迎えこの機に心を新たにしてお過ごしください。
そして「常若(とこわか)」の心で、一年一年心を新たにしてお過ごしください』
私はこの「とこわか」という言葉が大変気に入りました。 2014.1.2 吉田記