2006年11月号 | 創明館便り

10月22日、私はプロ野球日本シリ-ズ第2戦「中日ドラゴンズVS日本ハムファイタ-ズ」を観戦に行きました。
生涯3回目のプロ野球観戦で、大変幸運にもチケットを手に入れることができ、
テレビで見る試合とは違った、目前で起こっているその試合に、その一場面、一球の動きに歓喜と落胆とを感じ、
同じチ-ムを応援するファンとして、見ず知らずの人々とのその一体感の中で、楽しいひとときを過ごしました。
応援チ-ムは負けましたが、球場で応援することの楽しさをとても感じました。

私が中日ドラゴンズを応援する理由は、中日ドラゴンズを応援している環境の中に生まれ育ったからです。
いつから応援するようになったのか、はっきりわかりませんが、中学3年生の時にセリ-グ優勝した時に、
スポ-ツ新聞を買いに遠くの駅まで自転車を飛ばしたことを覚えています。

私は、当時全てのプロ野球球団を見て、そのチ-ム、選手の雰囲気、野球の技術を比較して
中日ドラゴンズのファンになろうと決めたわけではありません。
中日を応援する多くの人々の中で生まれ育ったからということが私を中日ファンにしただけです。
完全な環境要因と思います。では、その生まれ育った地を離れてからの人生が長くなった今、
ドラゴンズから他のチ-ムのファンになれるかと問われれば、なれないであろうと答えます。
変える必要性を感じないことに、自分の意志で自分の心情を変えることはありえません。

私たち人間が、その考え、興味、関心、好き嫌い、等を形成していく課程は大きくその成育環境に由来します。
特に、幼いときから思春期にかけてのその成育環境は大きくその人格、個性の形成に影響します。
成育の過程で最も子どもの人格、個性に影響を及ぼしていくのは、やはり家庭環境だと思います。
いろんな家庭があるから、いろんな個性が生まれて、いろんな個性が社会の中で生きていく。
自分にとって嫌な個性は当然あるし、それがあって自分にとってかけがえのない大切な個性と感じる人との出会いもあります。
嫌な個性を嫌と感じ、好きな個性に自然とひかれていく、これは当然のことです。

ただ、自分の個性も単なる一つの個性に過ぎないから、
その人間の個性に自分自身が優劣を感じるようなことがあったとしても、
また、社会がその個性に優劣をつけるような風潮を生んでいたとしても、
「自分の感じる個性の優劣は所詮は、環境が自分を導いたものだ」と考えていくと、
自分も他人も今より尊重できるようになると思います。
他を尊重しない「いじめ」は、自分自身を尊重できていない行為です。(吉田)

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この記事を書いた人
創明館 吉田

塾代表 吉田聡彦 : 練馬区高松(光が丘・夏の雲公園前)にある小学生・中学生・高校生向けのグループ/個人の学習塾を運営しています。
塾運営での想い、感じたこと、発信したいことなどを更新しています。

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