2022年7月号 | 創明館便り

「ダイエットしよう」と思っているとき、
「ダイエットしたら」と言われたら、……。
「かたづけしなくっちゃ」と思っているとき、
「○〇きれいにして」と言われたら、……。
自身気になり「……しなければ」と思っているときに、
他者からの指摘は逆効果。
これはよく言われること。
大人も子供も同じ。
何かをしようと思っているときに
「……しなさい」と言われたら、やる気が消えてしまう。
大人と同じというより、子供のやる気のほうが、
立場が弱いので、大きくそがれる気がする。
 「やる気スイッチ」などという業界で聞く文言。
「やる気スイッチ」などという文言は、
自分以外の人にとっての都合のいいスイッチであって、
やる気のスイッチなんてまわりが押させようとするものでは全くなくて、
当然、on-offのデジタル次元で考えられるものではない。
きわめてアナログ的で、揺れ動く自分の心が決め、
操作する可変抵抗器のようなものだ。
 子供がやる気になる、主体的に行動するのに必要なのは、
「自分の存在を絶対的に認めてもらっているという安心感」が何よりも大切なこと。
そういった安心感の下でしか「自己肯定感」は育たない。
自己肯定感が育っていれば、いつでも自由に可変抵抗器の抵抗値を操作しうるのである。
子供自身の中に芽生えたであろう「やる気」を感じたら、そっと見守る。
芽生えていないやる気であっても、
その根がしっかりと地中に伸びていけるように見守る環境が必要だ。
当然、芽をつまんで引っ張ってみてもだめなわけで、芽が出ていなくても、
地中に伸びる見えない根っこの成長を見守る時期がこどもにとって必要だ。
それがあってこそ、子供が主体的に学び、学びを楽しんでいけることにつながるように思う。

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この記事を書いた人
創明館 吉田

塾代表 吉田聡彦 : 練馬区高松(光が丘・夏の雲公園前)にある小学生・中学生・高校生向けのグループ/個人の学習塾を運営しています。
塾運営での想い、感じたこと、発信したいことなどを更新しています。

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