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2010年9月号 | 創明館便り

昨年度から実施されている区内小中学校の夏休み期間短縮。
昨年より以前から実施されていた、3学期制から2学期制への移行という伏線のもと行われた夏休みの短縮であったが、
この短縮は学習・受験指導する立場の私達からすると大変良い制度移行であるように思う。

始業は9月1日、8月中は夏休み、という大変長く続いてきた制度の転換であったがこの転換の弊害は感じられない。
「休みが短くなった」ということを残念がっている子供達も多くいるようには思わない。
40日余りの夏休みが1週間短くなったからといって休みの意義が失われることにはならないし、
短くなったことで夏休みがより内容の濃い有意義な夏休みに成れているのではと推測する。

私達の立場でのこの短縮の良い点はなんといっても、従来の9月始業直後の俗に言う「夏休みボケ」が見られないことだ。
中学生は8月25日始業し、9月中旬から下旬にかけて前期の期末考査が行われる。
従来は2学期中間考査が10月中旬だったから、どうしても休み明けの9月初旬は
夏休み中の生活からの切り替えを生徒達のモチベーションも低い中で図っていく必要があった。
しかし、9月に定期考査が行われる現行では、生徒達の高いモチベーションでの9月授業が可能である。
特に中学3年生は3年生としての最初の前期評定を得るときであり、
その評定が高校進学に大きく影響することを意識しての試験勉強であるから大変意識が高い。

指導要領の改訂に伴う指導内容の増加、それを踏まえて、授業数を増加させるがための夏休みの短縮ではあるが、
これからもさらに土曜授業の復活等、授業数の増加が図られていくのではないかと思うし、またそうであらねばならないと思う。学校教育の3つの柱が「知育」「体育」「徳育」であって、
その一つの「知育」が充分機能しなくなったことが、私達のような「学習塾」の出現をもたらした。
「学習塾」の中には、知育の先頭を立っているかのように振舞うところもあるが、振舞うだけであって、
当然のことながら公教育の充実の上にしか子供達の「知育」の充実と保証はありえない。
子供達はもっと学校で勉強すべきであり、教育行政がそれを実践していくことが必要である。
こういった点を考えても、今回の夏休み短縮は良いことだと思う。

創明館便り
この記事を書いた人
創明館 吉田

塾代表 吉田聡彦 : 練馬区高松(光が丘・夏の雲公園前)にある小学生・中学生・高校生向けのグループ/個人の学習塾を運営しています。
塾運営での想い、感じたこと、発信したいことなどを更新しています。

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