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2012年3月号 | 創明館便り

3年前の改装を機に、新年度の開講時期を春の講習からとした。
おかげで、受験生の卒業を待って、新年度の準備ができるようになって、
精神的にずいぶんと落ち着いていられるようになった。
そんな中、私の中の小さな夢であった、雪山登山に出かけたりしている。
土曜深夜出発、現地車中泊、日帰り登山とあって、
東京近郊の山々にしか行けないのは残念であるが、それとて、雪に包まれた山々の姿は大変美しい。
春から秋へのその姿とは異なる雪山の美しさに魅せられる。
登山道脇の落葉樹の木々の枝の変化に心動く。
新芽のころ、新緑のころ、深緑のころ、紅葉のころ、落葉のころ、そして今は、樹氷のころ。
やがて、この樹氷が融け、新芽が芽吹き、大変美しい新緑の幼い葉をつける季節となる。
常緑樹では感じえない落葉樹の枝葉の持つこの変化に、私は人の世を感じる。

日本人の心の根底には「無常観」という仏教思想があるといわれる。
四季の変化がはっきりしていることとの関連が強いのだと思う。「方丈記」の有名な冒頭「行く河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず」や「平家物語」の「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり」に代表される、無常観というものを、落葉樹はわずかその1年というサイクルで見事にあらわしているように感じる。そしてまた、そこにはその枝葉の変化をじっと見つめている、じっと支えている、人の目には触れない「根」の存在がある。毎年繰り返される、枝葉の変化を、自らは見ることなく支え続ける「根」の存在がある。

目に見えるものは変わっていく、必ず変わっていく、
それは、物体である必要はなく、手に取ることのできない物においても必ず変わっていく。
創明館を開設して「塾業」という仕事を始めたころ、私の創りたい「範とする私塾」がいくつもあった。
でもそれらは少しずつ姿を消して、代わりに、大手企業塾、フランチャイズ塾が台頭してきた。
塾業界においてもしっかりと無常の理を感じさせられるが、さりとて今の世も無常の理の真っ只中。

新年度の募集の時期になった。
26年間、その外見に、体制に変化はあり続けたけれど、
ベースにある「私塾 創明館」への思いは変わっていない。
枝葉の様子は変わり続けても、
じっとそれを見つめる根は、毎年太く、毎年深くその姿を地に伸ばしていると思っている。
3月になり、創明館27年目のいよいよ開幕だ。

創明館便り
この記事を書いた人
創明館 吉田

塾代表 吉田聡彦 : 練馬区高松(光が丘・夏の雲公園前)にある小学生・中学生・高校生向けのグループ/個人の学習塾を運営しています。
塾運営での想い、感じたこと、発信したいことなどを更新しています。

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