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2013年5月号 | 創明館便り

「高校2年生の彼女は本好きな女の子。
読んで、良かった本、面白かった本を思いっきりの表現で紹介してくれる。
先日もたいそう感動したということで「永遠の0(百田尚樹著)」の読後感を思いっきり話してくれた。
私自身も、太平洋戦争末期の特攻兵をテーマとした重いテーマの小説でありながら、
若者の間でじわりじわりと読者を広げ読まれている、という評判を耳にして読みたいと思っていたところでの彼女の話。
すぐさま読みたい思いに火をつけられて、すぐに貸してもらって読了。
彼女の感想「大切に生きなくちゃ」の意味をも知り、深く感動。
久しぶりの感動の著で、この小説は必ずまた読みたくなるだろうと思って自らも購入することになった。

思い出に残っている本(小説)との出会いを振り返ってみる。
小学時代読書感想文を書かなくてはならない必要性から読んだ「課題図書」。
それなりの読後感はあったと思うが、読書の楽しみとしては記憶に残っていない。
小学時代の読書の思い出といえば、夜な夜な布団の上で読んだ推理小説だ。
シリーズものを図書室から借りて読みあさっていた当時の自分を思い出す。
あれが本を読む楽しみを知った最初であったと思う。
中学、高校時代は、自ら楽しんで本を読むことがまったくといっていいほどなかった。
当時、読んで印象に残っているのは少なく、強いてあげると「こころ(夏目漱石)」「舞姫(森鴎外)」であって、
いずれも「国語の教科書」がきっかけであった。

大学時代以降はそれなりに本と過ごす時間は増えていったが、
強く印象に残っている小説として最たるは「罪と罰(ドストエフスキー)」。
殺人を犯した主人公ラスコーリニコフのあまりにも緻密なその心理描写のすごさに大変感動して、
天才作家ドストエフスキーを強く実感した。
「竜馬が行く(司馬遼太郎)」「大地の子(山崎豊子)」なんかも夢中で読んだ本だ。
「大地の子」は当時入院中の父にプレゼントし、父も大変良かったと繰り返し繰り返し読んでくれ、
本を通して父との感動の共感を得た、最初で最後の思い出だ。

本(小説)を読む楽しみってなんだろう。
知的な好奇心を満たしてくれることもあるし、いろんな人の思いとの共感もあるし、
日常から離れた本の中の世界に引き込まれる快感もある。
いろんな楽しみの中で本ならではの楽しみは、「読む」という作業に起因する楽しみが最大の楽しみのように思う。
画、映像によらない文字による情報は、読者の想像力に働きかけ、読者各人の頭の中でのイメージが膨らむ。
自分だけの主人公の姿、情景がそこにはある。そういった解釈、想像の自由を本は与えてくれている。
そしてまた、自分の日常と並行して読み進む本の世界が、自分の思いのままに進行できるのも本の良さだ。
読みたいときに読みたい量だけ読む、こんな自由を与えてくれているのも楽しみにつながる。
日中から寝る前のひと時が待ち遠しくなったりするのである。

創明館便り
この記事を書いた人
創明館 吉田

塾代表 吉田聡彦 : 練馬区高松(光が丘・夏の雲公園前)にある小学生・中学生・高校生向けのグループ/個人の学習塾を運営しています。
塾運営での想い、感じたこと、発信したいことなどを更新しています。

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