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2007年12月号 | 創明館便り

平成の時代になって、20年目を迎えようとしています。創明館も新年3月には23年目の新年度を迎えます。
この間、塾業を通して、教育行政の大きな変化を目にしてきました。
義務教育の登校日数が変わり、学習指導要領が変わり、入試制度が変わり続け、
そのときその時よかれ良かれと思われ施行される改変ですが、
これから先、振り子のようにその改変はいったりきたりしていくような気がします。

大人の社会の変化、子供たちの社会の変化、学力の変化、その変化の兆しが見えると、それにあわてて対応する、
目先の起こっている現象変化だけにしか対応しきれない、そんな教育行政が行われていると感じます。
学力低下問題が叫ばれ、指導要領が改訂され、主要科目の授業数が増やされるという今の流れの先に、
目標とする「教育再生」はどのような形で社会に変化をもたらすのでしょうか。
今回の大人たちの施策が子供たちの「学力」の先にある「知力」をどのように養っていけるのか、
今後の検証、歴史の判断はいかなるものになるのでしょうか。

ところで、私が塾を始めたころの「塾業界」は、その問題点がクローズアップされ、非難されることの多かった業界でした。
私自身も子供のとき通塾の経験はありませんでしたし、塾で教わることへの抵抗を持っていました。
当時の文部省は、当然「通塾は良くない」という見解を示していました。

でも、世の中の人々の考えは変わっていくものです。
「塾業界」は、今では昔と比べてずいぶんと認めてもらえる存在になりました。
業界内には、いくつもの公的な認可団体が存在し、役所、公教育とのつながりも太くなってきました。
私立高校のみならず、都立の高校が塾向けに説明会を開いたり、
都立高校の先生が学校紹介で塾を訪問されるというような、以前ではまったく考えられなかったことが、今では行われています。塾業界が、歪みなく成熟していくには業界認知は必要な条件であるかとは思いますので、
この流れを、業界の健全な発展につなげていかなくてはならないのでしょう。

22年前、塾を始めてからの年月を振り返りますと塾運営の中での、いろんな迷いの連続であったように思います。
ですが、その迷いも最近では、少しずつ少なくなってきました。
私の考える「ブレてはいけない大切なこと」を、変化する社会の中でしっかり堅持していこうと思うからです。
諸行無常の世の中で、社会の変化に対応しても振り回されない、
ブレない芯を持つことの大切さを感じることが多くなりました。
社会の変化に振り回されがちな業界だけに、自戒も含めて、鈍重に、振り回されない塾業を営むことの大切さを感じています。(吉田)

創明館便り
この記事を書いた人
創明館 吉田

塾代表 吉田聡彦 : 練馬区高松(光が丘・夏の雲公園前)にある小学生・中学生・高校生向けのグループ/個人の学習塾を運営しています。
塾運営での想い、感じたこと、発信したいことなどを更新しています。

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